敷き布団の素材比較

投稿日: カテゴリー 敷布団
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 1日の睡眠時間を約8時間としたとき、わたし達は人生の約3分の1をお布団で過ごすことになります。また睡眠は、心身の健康や免疫力を維持したり、成長ホルモンの分泌、記憶の整理とその働きは多岐に渡ります。最近「睡眠の質」という言葉をよく耳にしますが、睡眠の質は睡眠環境によって大きき左右されるとも言われており、敷き布団はその大きな要素の一つとも言えます。

 しかし一口に敷き布団と言っても中材に使われている素材の種類も多く、多様化しており、正直何がどう違うか分からない!なんて思ったことありませんか?

 今回は、そんな敷き布団の素材に焦点をあて、その特徴を比較していきたいと思います。

敷き布団の役割

 そもそも敷き布団ってどんな役割があるのでしょうか。まずはその役割を知り、睡眠に適した敷き布団とはどういうものかを確認しましょう。

クッション性、体圧分散性

 敷布団やマットレスを使わず、フローリングや畳の上に直に寝たとき、身体に痛みを感じたり、床つき感が気になって十分に眠れない人が多いと思います。理由は簡単で、人の背骨はS字カーブを描いており、まっすぐではありません。それが、まっすぐなフローリングや畳の上に直に寝てしまうと、後頭部、肩甲骨、お尻、ふくらはぎ、かかとなど、身体の出っ張った部分が圧迫されてしまい、これが痛みの原因となるのです。しかも、身体の出っ張ったの部分に体重が乗っている状態、つまり体圧が分散されていない状態で、日常的に寝ていると、慢性的な腰痛や肩こりを招いてしまいます。

 敷布団やマットレスを使用することで、背骨のS字カーブを正しい姿勢のまま支え、敷き布団やマットレスが身体に沿うことで接っする面積を増やし、身体にかかる圧力を分散させることができます。この働きこそが敷き布団の役割であり、その結果、寝姿勢による腰痛や肩こりの軽減や改善が期待できます。

保温・断熱性、吸湿・放湿性

 敷布団を使わずに寝たとき、痛みの次に感じるのは居心地の悪さです。畳の時はまだましですがフローリングであった場合は特に、床に体温を奪われてしまい寝冷えの状態を引き起こしてしまいます。夏場は逆に涼しく感じる気がしますが、寝ている間にかく汗コップ1杯分(約200cc)の行き場がなくなる事で床がじっとり湿っぽくなり、たまらなく不快に感じます。

 寝ているときのお布団の中の環境(温度・湿度)を「寝床内環境」といい、快適な寝床内環境は温度約33℃、湿度約50%と言われています。敷き布団の保温・断熱、吸湿・放湿の働きで、この温度や湿度をコントロールしてあげることも敷き布団の大切な役割です。

敷き布団の種類と特徴

 敷き布団の主な役割は“身体を正しい姿勢のまま支えること”と“寝床内環境をコントロールすること”と言えます。そうなると、敷布団の素材において重視するべきポイントは、身体をきちんと支える弾力があるか、そして保温・断熱、吸湿・放湿性を備えているか、という点になるのではないでしょうか。

 弾力は素材自体の性質よりも形状、密度などの構造に大きく依存します。といっても素材自体の弾力性が弱かったり、時間の経過で弾力を失い、へたってしまう耐久性に乏しい素材では構造を工夫して効果がでにくいので注意が必要です。

 逆に素材自体の性質によって大きく左右されるのが、保温・断熱、吸湿・放湿性です。保温・断熱性の低い素材で作られた布団は、構造を工夫したとしても材質自体の熱伝導率は変わりません。そのため、熱を奪われやすい状態となったりまた、吸湿・放湿性も同じく、湿気を溜めやすい材質では通気性を良くしても大幅な放湿性の向上は望めません。

 そのため、それぞれの素材の特徴を知ることは、自分に合った、また季節に合わせた敷き布団選びに役立つこと間違いなしです。それでは早速、敷き布団によく利用される素材の特徴を見てみましょう。

木綿敷き布団

 木綿は古くから日本の敷き布団に用いられている代表的な素材です。木綿(コットン)は保温性が高く吸湿性に優れており、汗もしっかり吸ってくれるので蒸れにくい点が大きな特徴です。弾力性もあり安定感があることで、床つき感も感じにくいため快適な眠りのサポートにはもってこいの素材と言えるでしょう。一方で、放湿性がやや劣るため、こまめに干して乾燥させる必要があり、お手入れには時間も体力も必要になってきます。他の素材に比べて重い素材となりますので、お布団の上げ下ろしなどの際の不便さは否めません。また天然素材のため虫食い等に気を付けなければなりません。また、つぶれやヘタリを感じやすいというデメリットもありますが、打ち直しもできますので、お手入れや取扱い次第では長く使うことができます。

羊毛敷き布団

 ヒツジの毛(羊毛)を使用した敷き布団です。羊毛は繊維の表面にうろこ状になっており、クリンプという独特のちぢれがあり、この形状により高い保温性や吸湿性をつくりだしています。同時に放湿性にも優れているため天日干しなどの回数は少なくて済む点も取扱いやすさの一つです。また、クリンプ(ちぢれ)のおかげで優れた弾力性を持っているのですが、一度ヘタると回復しにくいため、1枚使いではなく、マットレスや固わた敷き布団などの上に敷いて使うことが多いようです。天然素材の為、保存時の虫食いには注意が必要な点がデメリットといえます。しかし天然素材であるからこそ冬はあたたかく、夏はサラッとしており、一年を通して使えるのも大きな特徴の一つです。

キャメル敷き布団

 あまり聞きなれない素材かと思いますが、キャメルとはラクダの毛を指し、キャメル敷き布団は、このラクダの毛を用いた敷き布団のことをいいます。保温性や吸湿性は木綿と同じくらいの性能がありますが、放湿性にとても優れているので湿気を溜め込まずジメジメしません。そのため、羊毛と同じく一年を通して使える素材です。比較的高価な素材ではありますが、太くて長い繊維は弾力性に優れ、耐久性にも優れていますので、使用年数とその機能性を考えると決してコストパフォーマンスは悪くないといえるのではないでしょうか。

ポリエステル綿敷き布団

 化学繊維の詰め物の代表格ともいえる素材、ポリエステルは何と言っても価格が安いので、価格重視の方におすすめの素材です。また、クッション性に富み耐久性にも優れています。化学繊維ということもあり、「防ダニ」や「抗菌・防臭」など様々な加工を施すことができます。しかし、ポリエステルは水分を吸わないため蒸れやすく、保温効果も乏しいのがデメリットです。しかも、静電気が発生しやすくとチリや空気中のホコリを寄せ付けてしまうため、ダニの温床になる可能性も大いにあります。化学繊維は丸洗いできるものが多いので衛生的に使えますが、静電気によるハウスダストの付着を考えると、こまめなお洗濯が必要になってきます。しかし他の素材に比べて軽い素材になりますので、お洗濯やお布団の上げ下ろしの際の扱いやすさは比較的簡単といえます。

ウレタン系素材の敷き布団

 ウレタン系素材はポリウレタンを原料としたスポンジ状の素材です。多層式の敷き布団の中芯として使用されていたり、ウレタンフォーム単体でマットレスとしてつくられた商品もあり、様々な敷き布団に幅広く利用されています。ウレタン系素材はその組成により反発性、耐久性に違いはありものの、共通していえる特徴としては通気性に乏しく熱や湿気がマットレス内に保たれやすくなってしまいます。しかし、形状の加工がしやすく、自由度が高いため通気性改善の工夫も様々に施すことができます。また、形状の自由度の高さから表面に凹凸形状をつくり体圧分散性に優れたものも多く展開されています。そのため医療用・介護用としても広く利用されています。ただし商品により、反発性や耐久性、通気性などは大きく変わってきますので選ぶ際には十分な検討が必要と言えます。

▼おすすめのウレタン素材使用のマットレス

東京西川(西川産業)「エアー(AiR)・コンディショニングマットレス

ブレスエアーR敷き布団

 ブレスエアーRは化学繊維メーカー「東洋紡」が開発した通気性、クッション性(高反発)、耐久性、制菌性に優れた三次元スプリング構造体の新素材です。また、シャワーなどで簡単に洗うことができるうえ、撥水効果も非常に高いため簡単に乾かすことができます。このように吸湿・吸水性が低いことから、ブレスエアーRだけで作られた敷き布団というのは珍しく、側生地や中材に綿やポリエステルなど他の素材を組み合わせた商品が多いです。そのため、綿やポリエステルなど素材も一緒に使われている商品はお洗濯方法が変わってきますので、その商品の品質表示に従ってお手入れする必要があります。また、ブレスエアーRには密度や厚み、繊維形状により、耐久性とクッション性が違うので、ウレタン系素材と同じく、選ぶ際には十分な検討が必要です。加えて、通気性の高さゆえ保温性にも欠けるので冬場は特に保温性改善の対策が必須になります。

▼おすすめのブレスエアー素材使用の敷き布団

創業115年 健康寝具専門店が開発した 「すごい敷き布団

素材別比較

素材 保温性 吸放湿性 クッション性 耐久性 重さ お手入れ 価格

木綿

◎/△

羊毛

キャメル

ポリエステル

ウレタン

ブレスエアー

まとめ

 敷き布団の役割を知ることで、敷き布団に必要なポイントがお分かりいただけたかと思います。それぞれの素材には優れている面もあれば劣っている面もあり、どの素材が正解ということはありません。素材だけではなく構造などもあわせて見極め、ご自身のライフスタイルや体型・体質、季節に合った“ちょうどいい敷き布団”を選ぶことが快適な睡眠への近道です。

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公開日:2018年3月19日 更新日:2018年4月6日 ©健康寝具専門店くじめ屋